不安が多い今の時代。就職で有利になるだろうと、様々な資格を取得しようと考える人も増えているという。それでは実際に資格を取得した人は、どういった過程を経ているのだろうか。
派遣・契約社員として働く傍ら、ファイナンス記事の監修やウェブ制作も行うスーパー兼業主婦・きむおばさん(49才)は、約10年間で14もの資格を取り、現在も挑戦中の“資格の達人”だ。
「すべて結婚後に2人の子育てをしながら取得しました。これまでフリーランスや派遣社員など不安定な働き方を続けてこられたのは、資格の存在が大きいです」(きむおばさん・以下同)
試験勉強は、通信講座やウェブでのeラーニングが中心。スマホを使い、通勤時間や料理の煮込み中などを学習時間に充てた。
「建設業経理士1級と簿記、ファイナンシャルプランナー(FP)と貸金業務取扱主任者、個人情報保護士と情報セキュリティ管理士など、学習範囲が重なるものはあわせて受験しました。40代になって記憶力が低下し、本当に理解できたものしか覚えられなくなりました(笑い)。中高年に試験勉強は不利かもしれませんが、取得してしまえば知識が定着しているので、仕事や実生活に無理なく落とし込める点は、有利だと感じています」
特に役に立った「得する資格」は?
「FPや貸金業務取扱主任者の資格があることで、ファイナンス記事の執筆単価が上がりました。また、住宅ローンの繰り上げ返済と借り換えで、返済期間をかなり圧縮することができましたし、子供たちへの教育にも役立っています。FPは生活密着型の資格。教育費・老後資金・相続など、多くの人が抱えるお金の不安に対し、解決策を見つける力を養ってくれる、おすすめの資格です」