コロナ禍でより一層広まったキャッシュレス決済。なかでも代表的な存在がクレジットカードだが、そのメリットに変化が起きているという。ポイ探代表の菊地崇仁さんは、いまこそクレジットカードを見直すチャンスだと語る。
「コロナ禍で移動が制限されているいま、ANAやJALなど、航空系クレジットカードのマイレージは、ほとんど使い道がありません。また、各種ゴールドカードやプラチナカードの特典は、多くが海外旅行や空港ラウンジの優待など。そもそも飛行機に乗る機会が激減しているいまとなっては、受けられるメリットはほとんどなく、年会費がかさむばかりです。解約、もしくはダウングレードを検討してもいいでしょう」(菊地さん・以下同)
菊地さんによれば、本当にお得なクレジットカードを選ぶ基準は「年会費無料で、還元率が高いこと」だ。ただし、還元率の「数字」だけに惑わされてはいけない。
「ポイント還元率が1%以上あれば、お得なカードだといっていい。一方で、百貨店や家電量販店などには、ポイント還元率が5%や10%にもなるカードがありますが、これは実はそれほどお得ではありません。実際にその還元率でポイントがつくのは、その百貨店や量販店で買い物をしたときだけで、そのほかの店で使ってもポイントがつかないことも多いのです。
百貨店は単価が高いので一度の購入金額が高く、ポイントも多くつくように感じますが、実際はデパ地下やハイブランドのテナントなどはポイント還元率が大幅に下がることも。それなら、全国のコンビニやスーパーなど、どこで使っても1%が還元されるものの方がいいでしょう」
事実、購入金額によって最大7%のポイント還元率を掲げるある百貨店のカードは、食品売り場やレストラン街、書籍、その他テナントでの買い物はすべて、ポイント還元率は1%。さらに、たとえこの百貨店に入っているテナントであっても、金券類を購入した場合はポイントはつかない。還元率だけでなく、還元される場所までよく確かめるようにしてほしい。効率よくポイントを貯めるには、自分がよく利用するサービスに準ずるカードを持つのがいい。
「例えば、電車での移動が多い人なら、Suica支払いでのポイント還元率が高いビューカードシリーズ。ネットショッピングをすることが多いなら楽天カードを持ち、スマホでのキャッシュレス決済には楽天ペイを使うと、支払金額の1.5%がポイント還元されます」