物価高を乗り切るには、自身の稼ぎを“インフレ”させるのもひとつの手だ。とはいえ、中高年が転職や副業で稼ぎたいのであれば「スキル」が必要となる。独学で850以上の資格を取った資格アドバイザーの鈴木秀明氏が語る。
「まずはこれまでのキャリアで培ったスキルの棚卸しが必要。営業職でやってきた人なら、顧客とのコミュニケーション力を活かすことを考えたうえで資格をプラスすると“稼ぎやすい”シニアライフを送ることができます」(以下「 」内同)
では、具体的にどんな資格が有効なのか。今から取得可能な仕事に結びつく資格を聞いた。鈴木氏がまず挙げたのは、登録販売者だ。
「ドラッグストアや薬局などで、市販薬(第二類、第三類医薬品)を販売するための専門資格です。薬剤師と一般の販売員の中間のような資格で、専門用語の多い医薬品の説明書などについて、客からの質問に的確に答えるのが仕事。試験は都道府県ごとに年1回実施され、受験資格は特になし。この資格があれば、ドラッグストアなどで時給アップが期待できるはずです」
続いては危険物取扱者乙類第4種。ガソリンスタンドでの仕事で時給アップが期待できる。
「ガソリン、灯油、軽油、重油といった特定の危険物の取り扱いに必要な資格で、スタンドにはこの資格保有者が常駐する必要があり、需要の多い資格です。試験そのものは難しくありませんが、理系の知識が必要です」
都道府県ごとの試験は地域によって時期が異なるので、試験日が合わなければ、別の都道府県で受験できるという。