体を温めるさまざまな生活の知恵
光熱費を節約するには電気やガスの使用を抑えるだけでなく、「自力」で体を温めることも効果的だ。
「大切なのは食事です。しょうがの成分には血管拡張作用があり、全身の血行を促進して体が温まります。しょうがは飲み物や麺類、肉類、鍋など何にでも合う。わざわざすりおろさなくてもチューブや粉末で効果を発揮するので、食事の際は“しょうがのちょい足し”を意識したい。また、みそに含まれるアミノ酸やビタミンB群も代謝をアップして熱を作るので体が温まります。豚汁、みそ汁、けんちん汁などの汁物がおすすめです」(石原さん・以下同)
栄養補給の時間帯は断トツで朝がいいという。
「朝イチの食事はエネルギーの代謝につながって体温を上げます。時間がない場合は、しょうがやみそを白湯に溶かして飲めば問題ありません」
身につけるものでも体を温めることができる。
「特に効果的なのは腹巻きです。脳と心臓と肺以外の臓器はお腹にあり、お腹を温めることで臓器が活発になって代謝がアップします。温まったお腹の血液が全身を巡り、体中を温める効果もあります。
使い切りカイロも助けになります。首やうなじ、わきの下、肩甲骨周辺には『褐色脂肪細胞』という脂肪を燃やす細胞があります。カイロでこの細胞を温めると代謝がアップして熱を作りやすくなる。心臓から遠い足先ほど冷たくなるので、衣服やカイロで重点的に温めてほしい」
食事や腹巻き、使い切りカイロに加えて、「軽い運動」も光熱費節約を後押しする。
「筋肉を動かすと熱が生じます。家にいるときでもつま先で立って歩いたり、背中を反らして大きくバンザイをすると背筋や腹筋などが動いてポカポカしてきます。壁に向かっての腕立て伏せやスクワットなどもよい。軽い運動をすれば光熱費を抑えられます」
知恵を働かせていまの苦境を乗り切れば、もうすぐ暖かい春がやって来る。
※女性セブン2023年3月16日号