「使用した後にまた同じ価格で売れば、収支がトントンになって実質の負担額は手数料や送料などの3000円程度で済むからです。もちろん、買い手の購買意欲を掻き立てるような説明文や写真撮影はそれなりに手間がかかりますが、出費が抑えられることを考えれば苦ではありません。
フリマアプリで先々も売れる服を選ぶポイントは、質の良い素材を使うブランドを選ぶことです。だから、安い服より、それなりの値段がする服を選んでいるんです。SNSで流行りのブランドやデザインを調べることも、高く売るためのコツだと思っています」(同前)
卒業式・入学式や七五三シーズンになると品薄になるだけでなく、需要が高くなり全体的に価格も高くなる。需要が少ない時期を狙って購入し、需要が高くなる時期まで待って売りに出す──これも、マリコさんの節約テクニックだそうだ。
教育費優先で「中古でも買う余裕はなし」
埼玉県在住のパート主婦・タカコさん(仮名、45歳)は、1着のセレモニー服を15年以上も大切に着ているそうだ。その背景には経済的な理由があるという。
「子供たちのハレの日がやってくると、嬉しい反面、出費が多すぎて頭が痛くなります……」(タカコさん)
タカコさんの夫の年収は約450万円。タカコさんは近所でパートをしており、年間で100万円ほどの収入がある。自身は普段から贅沢をするタイプではないものの、子供たちの塾代や進学準備にかかる費用により家計は常に火の車だそうだ。
「子供にはお金のことでやりたいことを諦めてほしくないので、夫婦ともに頑張って切り詰めていますが、子供2人で月10万円近い塾代の出費は本当に辛いです。そんな家庭の経済状況を察してか、それぞれ公立高校や国立大学のみに絞って受験すると言い、勉強を続けてきました。子供たちに気を使わせてしまって本当に申し訳ないと思っています」(同前)