回転寿司チェーンの大手「スシロー」で、高校生の少年が湯呑みや寿司、醤油のボトルをペロペロと舐める迷惑動画が拡散された、通称「スシローペロペロ事件」。くら寿司の2023年10月期の第1四半期(2022年11月~2023年1月)決算では純損益が6億円の赤字となるなど、客足の低迷が業績にも響いている格好だが、この騒動をきっかけに、初めてスシローをはじめとする回転寿司チェーンを訪れたという人もいるようだ。草なぎ剛、ローランド、堀江貴文氏ら著名人だけでなく、SNSには一般客による「スシロー行ってみた!」動画や画像が数多く投稿されている。なかには今回の騒動を受けて「初めて行った」という人もいるようだが、なぜ今まで行かなかったのか? 動画をアップした人たち本音を聞いた。
「回転寿司に行ったことがない」がウリだった
美術系の大学を卒業し、現在は音楽関係の職業に就いている男性・Aさん(34歳)は、自身のインスタグラムに「スシロー、初めて行った」と投稿した一人だ。スシロー訪問の動機を、なかば自嘲気味にこう語る。
「ペロペロ事件の後、2月の末くらいに会社の同僚と一緒にスシローに初めて行って、インスタのストーリーに皿の写真を載せて『スシローうまかった!w』とアップしました。
正直、回転寿司って、すごく庶民的なイメージがあるじゃないですか? 自分は経済的にそれなりに余裕のある家で育ったので、学生時代には『回転寿司に行ったことがない』ことをよくネタにして笑いを取っていたんですよ。でも、最近日本社会が貧しくなっているからでしょうか、社会人になってからこの話をするとスベっちゃうんですよね。
なにか理由がない限り回転寿司に行くこともないと思っていて、せっかく世間でスシローが話題になっているので、同僚と『じゃあノリでスシロー行ってみるか!』と訪れたのがきっかけです。結局、僕は『回転する寿司屋、初めて来た』と周囲にアピールするために、食べに行ったわけです。ちなみに事件がきっかけなのか、レーンに寿司は回っていませんでした」(Aさん)