今年1月から4月までに値上がりするのは食品だけでも昨年の3倍の品目に及ぶ(帝国データバンク)。まさに値上げラッシュだが、春からは電気代の値上げも控えている。生活必需品の値上げが続けば、当然家計の負担は大きくなり、みずほリサーチ&テクノロジーズの試算によると、2023年は年間の家計負担が前年比約4万円増えるという。そこで、家計を守るため、3月末までにやるべきことを専門家に聞いた。
「4月からの値上げラッシュに対抗するためにも、新年度までに行なえば得する手続きを怠らないようにしましょう」
そう語るのは、ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢氏。風呂内氏がまず確認すべきとするのが、「申請すればもらえる公的なお金」だ。コロナ禍が収束に向かい、コロナ支援のための特例給付が続々と終了するなか、まだ間に合うものもある。
「コロナなどが原因で大きく収入が減った人は、求職者支援制度を3月末まで緩和条件で申請できます。元の制度は、“本人の月収が8万円以下”という要件でしたが、コロナ禍以降は“12万円以下”などの要件を満たせば職業訓練を受講している間、月10万円の給付金を受けられます」
家賃の支払いに困っているなら、住居確保給付金の再支給申請を3月末まで行なえる。
「ここ2年以内に離職や廃業相当まで収入が減った人は、家賃相当額(地方自治体ごとに上限額が異なる)の給付金を3か月間受け取れます。受給している人がさらに3か月受けられる特例の再支給は3月末までの申請が必要です」(風呂内氏)
4月以降はこれらの特例が終了し、要件が厳しくなる。当てはまるなら、早めに手続きをしておくのが望ましい。
※週刊ポスト2023年3月24日号