値上がりラッシュがつづく中、資産管理を見直すことが家計を守るうえで効果的だ。ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢氏は「銀行預金を移すだけで大きな差がつく」と指摘。
「大手行の普通預金の金利は0.001%ほどですが、ネット銀行のあおぞら銀行BANK支店の普通預金は金利0.2%。利息が200倍です。大手行に100万円を預けても利息は年10円にしかなりませんが、ネット銀行なら2000円になるわけです」(風呂内氏)
超低金利のなか、1回100円以上かかることがある銀行ATMの利用手数料も無駄だ。ファイナンシャルプランナーの柘植輝氏は「手数料を圧縮する観点でも、ネット銀行に預金を移す価値がある」と指摘する。
「ネット銀行には実店舗がない銀行もありますが、コンビニATMでお金を下ろせるし月に数回まで手数料無料というケースが多い。たとえばSBI新生銀行は最大月5回の出金が無料で、セブンイレブンなど提携するコンビニATMを利用すれば24時間365日何回でも出金手数料が無料です」
チリも積もれば山となり、バカにはできない。
一方、投資で資産を増やすことも検討に値する。「新年度に合わせて株を購入してみるのもいいでしょう」と、柘植氏。
「株は長期保有して安定的に配当(インカムゲイン)を得ることが望ましい。3月末などが決算の銘柄は、配当や株主優待券の権利目当てに株価が一時的に上がって権利確定後は株価が下がる傾向がありますが、慌てて売るのではなくそのまま長期にわたって保有し続けて利益を得ていくのがセオリーです」