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10年で3割減「若者の献血離れ」どう食い止める? 「行ったことがない」若者の本音と日本赤十字社の取り組み

年齢・体重によって1回に献血できる量はどう変わる?献血方法別の献血基準(日本赤十字社ホームページより)

年齢・体重によって1回に献血できる量はどう変わる?献血方法別の献血基準(日本赤十字社ホームページより)

 若年層の献血が減っていることについて、Bさんは、「献血がイヤで離れているというより、献血を受けられる基準や大切さを知らない人が意外に多いのでは」と言う。

「献血したいけど、薬を飲んでいたり、貧血気味だからなんとなく自分は無理なのでは、と思っている人も多い印象です。献血基準はホームページに書いてあるんですけどね」(Bさん)

 献血ができるようになるのは、男女ともに16歳から(採血の種類や、献血できる量は、年齢・体重などによって異なる)。詳しい基準は、日本赤十字社のホームページで確認してみるといいだろう。その他、直近でピアスの穴をあけた人は献血できないなど、細かな条件もある。

コロナの影響で企業・学校での献血の中止が相次ぐ

 若年層の献血が減っている状況を、日本赤十字社はどう受け止めているのか、広報担当者に聞いた。まず、気になるのは、新型コロナウイルス感染拡大の影響だ。

「主に都市部を中心とした企業でのテレワークの推進、学校でのオンライン授業が導入されるなどの影響を受けて、企業・団体献血の中止・延期、高校・大学献血の中止が相次ぎ、献血バスでの全血献血の確保が困難になる状況もありました。

 現在のところ、厳しいながらも必要な献血血液の確保はできております。今後においても、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、献血血液の確保に苦慮する時期も想定されますが、どのような状況下においても、輸血医療に支障を来すことがないように、血液事業の責務として献血血液を確保してまいります」(広報担当者、以下同)

 少子化による影響はあるとはいえ、10年間で約30%減という数字は、それだけでは説明がつかない。若者が献血しなくなっている理由を、どう分析しているのだろうか。

「高校・大学等での学生を対象とした学校献血が減少傾向にあることが要因の一つと考えております。学校方針の変更や授業のカリキュラムが過密化することに伴い、実施日時の調整が困難になり、結果的に献血の実施に至らないケースが多くあります。

 これにより、学生のうちに献血協力する機会がなく、そのまま献血に対して消極的になっている方が増えてしまったと考えております。このことから、当社は献血推進団体や行政と連携して、正しい献血の知識や献血の意義を学生の皆さまにご理解いただくため、献血セミナーの実施等、献血啓発の取り組みを推進しております」

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