Twitter、Instagram、TikTok……。SNSといえば、膨大な投稿から様々な情報を取得できるため、ネット検索代わりに利用する人も少なくない。また、投稿へのコメントや「いいね」といった交流から、つながりを感じられるのも魅力のひとつだろう。特にデジタルネイティブの若い世代にとって、SNSはなくてはならない存在のように思えるが、なかには「SNSから距離を置いた」という人もいる。周囲がみんなSNSをやっていても、「自分はやらない」という選択をする若者たちに、その心の内を聞いた。
友人が盛った投稿、見ている方が恥ずかしい
美容師の20代女性・Aさんは、学生時代にInstagramを利用していたが、現在はまったく見ていないという。
「最近まで付き合っていた5歳上のIT企業勤務の元カレが、カップル写真を載せたがる人でした。私は仕方なく、『顔を出さないならいいよ』と言っていましたが、本音はイヤ。なぜ出したいのかわからない。元カレから『みんなAぐらいの世代の子はやってるじゃん』と言われましたが、別にみんながやっているからといって、私がやりたいかどうかは別。その元カレには『今の女子はインスタとか好きなんじゃないの?』とも言われましたが、私はインスタ、全然やってません。
インスタは、専門学校時代、見る用にアカウントを一瞬作ったことはあるんですが、元カレの投稿や、他の人の興味もない投稿まで見えてしまうのがイヤで開かなくなり、アカウントを消しました。ミュートやブロックでもいいんですけど、つながっていること自体がストレスで……」(Aさん)
AさんがInstagramをやめたのは、元カレとのつながりを絶つためだけではなかった。友人の投稿に嫌気が差していたことも大きいと言う。
「友人が盛った投稿をしているのも、見ている方が恥ずかしくて、見なくなりました。正直、何も得るものがないのにダラダラ見ちゃって、しかも何か毒づきたくなる(笑)。精神衛生上、見ない方が断然いいんですよね。インスタのストーリー(ストーリーズ)に足跡をつけただけで、『見たよね? 知ってるよね?』的な態度を取られるのも面倒。次第に見るのはタレントさんのアカウントぐらいになりました。広告とか知らない人のおすすめとかもだるくて、離れましたね。あ、でも、推しの観察とか、情報収集のために見るのは便利だと思いますよ」(Aさん)