マネー

生活が苦しい時に優遇措置を受けられる「住民税非課税世帯」の条件 給付金の他、おこめクーポンなど自治体独自のサービスも

保険料の減免、大学無償化など

 住民税非課税世帯になることで、国民健康保険料や介護保険料の減免が受けられるほか、高額医療費制度を受ける際の自己負担金額も下がるなどメリットは大きい。なお、国民健康保険料の納付が免除されている期間は未納ではなく、国が保険料の一部を負担している状態となる。

 他にも大学や短期大学、高等専門学校などの授業料と入学金を減免する「大学無償化」と呼ばれる制度がある。正式名称を「高等教育の修学支援新制度」といい、返済不要な給付型奨学金の支給も受けられる。

 対象者は、住民税非課税世帯またはそれに準じた世帯の学生だ。ただし、すべての学生が対象となるわけではなく、高等学校や進学後の成績や単位取得状況によって対象外となるケースがある。さらに対象となる学校が指定されているので利用前に確認したい。

 なお、修得単位や出席率が少なかったり、学校を卒業できなかったりすると、支援の打ち切りや受給金額の返還が求められる点には注意が必要だ。

 大学無償化以外で優遇されている教育関連の制度には、幼稚園や保育園の無償化などが挙げられる。住民税が課税される世帯では3歳以上が無償化となっているが、非課税世帯は0~2歳も利用料がかからない。

自治体ごとにさまざまな支援事業が

 こうした優遇措置以外にも、自治体ごとにさまざまな支援事業がある。東京都は、住民税非課税世帯と2022年中の収入が減少した世帯に「おこめクーポン」の配布を決定した。おこめクーポンでは、お米や野菜、飲料などで構成される9つのコースから希望コースを選択することで、食品が受け取れる。物価上昇により生活が苦しくなった世帯にとって大きな支援となるだろう。

 ほかの自治体に目を向けると、大阪府が「子ども食費支援事業」として、妊婦や18歳未満の子どもを対象に「お米PAYおおさか(お米クーポン)」または「その他の食料品」を支給することが決定されている。こちらは非課税世帯でなくても申し込みが可能だ。

 住民税非課税世帯かどうかにかかわらず、急激な物価変動に対応するために支援をしている自治体があるので、支援が受けられる制度がないかを確認したい。

関連キーワード

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。