吉田みく「誰にだって言い分があります」

ハイシーズンの引っ越しは要注意 節約のため「運べる荷物は自分で」と意気込んだ主婦の後悔

引っ越し繁忙期は需要に供給が追いつかない恐れも(イメージ)

引っ越し繁忙期は需要に供給が追いつかない恐れも(イメージ)

業者に追加依頼するも「トラックが手配できない」

 何度も話し合いを重ねた結果、ペーパードライバーであるナオミさんが長時間運転するのは危険と判断され、引っ越し業者に依頼することが決定した。それが引っ越し予定日の1週間前の話だという。

「私の運転が不安というなら、夫に代わってほしかったのが本音です。お金は貯金から捻出することも決まりました。漠然とお金の不安で頭がいっぱいの中、引っ越し業者に今回の旨を伝えると、『トラックが手配できないので追加依頼は難しいです』と言われてしまったんです……」

 他にも何社か業者を当たったが、「この時期に1週間前の依頼では難しい」と言われてしまったそうだ。何とか見つけた業者も、作業時間が夕方だったり、相場よりも高かったりと決め手に欠けたという。夫に伝えると、想像もしなかった返事が返ってきたそうだ。

「『それなら仕方がないね。当初の予定通り、大型家電だけお願いして、残りは自家用車で運ぼう。何往復もするのは時間もガソリン代も無駄だから、不要なものはどんどん捨てて1回で運べる量にサイズダウンしよう』と言い出したんです。

 簡単に物を捨てろと言いますが、我が家には不要なものなんてないですし、引っ越しまであと1週間しかないのでフリマアプリで売却するのも難しい。夫は仕事人間で家庭のことをよく分かっていないから、そんなことが言えるんですよ……」

 夫への不満は燻りながらも、荷物を減らそうと頑張ったナオミさん。捨てるのが惜しいものが多すぎたこともあり、結局、高速道路を利用し、引っ越し日に夫の運転で1往復、翌日以降にナオミさんの運転で2往復することで決着した。

 引っ越し日の食事3食分は時間を節約するために全てコンビニで調達し、1日数千円ほどかかっている。片道2500円ほどの高速料金やガソリン代、なにより家族の疲労なども考えると、「最初から業者に丸投げすればよかった」と嘆いていた。

 引っ越す距離や荷物の量、時期によって変動が大きい引っ越し料金。業者によってサービス内容や料金が大きく異なるものの、いずれも決して安いものではない。今回のナオミさんのケースのように節約したい気持ちが働くのも理解できるが、状況によっては業者に任せたほうがいい場合もあるようだ。引っ越し業者に見積もりを依頼する際は、自分たちでできる範囲を事前に家族間で共有しておくと、後のトラブルは避けられるかもしれない。(了)

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