WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)での侍ジャパンの活躍は今も語り草になっている。その1次ラウンドの舞台となった東京ドームでは、大谷翔平選手の特大ホームランが印象的だったが、実際に球場に足を運ばないと、なかなかその大きさは伝わらない。よく面積を表現するのに「東京ドーム1個分」などと言われるが、ピンと来ないという人もいるのではないだろうか。
でも実は、ちょっと頭を使えば、長さや面積がわかる──そこで“武器”になるのが「数学」だ。医学部受験に特化した数学塾講師で中小企業診断士でもある鈴木伸介氏は、ちょっとした数学の知恵が、仕事や日常生活でも使えるのだという。(鈴木伸介著『AI時代に差がつく 仕事に役立つ数学』より抜粋・再構成)
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面積の大きさってイメージできますか?
たとえば1平方センチメートルとは、1辺が1センチの正方形の面積です。個人差はありますが、人差し指・中指・薬指の3本の爪はだいたい縦も横も1センチなので、面積は約1平方センチです。
1センチはお札で測れる
また馴染みのところでいうと、1円玉の半径がちょうど1センチ(つまり直径は2センチ)です。1円玉は円なので、その面積は1センチ×1センチ×3.14=3.14平方センチということです。爪の面積のだいたい3倍です。
ちなみに手元にお札しかない場合でも1センチを知ることができます。財布から1万円札と1000円札を取り出して重ねると、1万円札のほうが1000円札よりも少し大きいですね。その横の長さの差がちょうど1センチです。
次に大きい面積の単位が1平方メートル。これは1辺が1メートルの正方形の面積です。建築などで「平米(へいべい)」と呼ばれていますが、これは1平方メートルのことです。
新築の家を検討したり、引っ越し先を探していると、間取りの面積は「畳」で表わされています。これは文字どおり畳1枚分の面積で、不動産広告では、縦0.9メートル×横1.8メートル=1.62平方メートルとされています(ただし実際の面積は、地域によって異なるようです)。