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「東京ドーム1個分=歩くと1辺3分の正方形」 面積の大きさが直感的に理解できる換算術

 次に大きな面積の単位として、農地などで使われる「ヘクタール(ha)」があります。平方メートルでいうと1万平方メートル、これは1辺が100メートルの正方形の面積です。縦も横も100メートル走で走るだけの距離があるので、相当広い面積であることがわかると思います。

 実は「ヘクト(h)」とは100を表わす言葉です。よく台風の時に聞く気圧の単位「ヘクトパスカル(hPa)」も同じです。1ヘクトパスカル=100パスカルなので、たとえば1000ヘクトパスカルは、10万パスカルということになります。

 面積にはアール(a)という単位もあります。これは1ヘクタールの100分の1、つまり100平方メートルを表わしています。10メートル四方の面積ということになります。

東京ドーム1個分=歩くと1辺3分の正方形

 もっと大きなもの、たとえば工場や、テーマパーク、ショッピングモールなどの広さを表現する場合によく「東京ドーム○個分」という言い方がされることがありますね。

 ただ、たとえば「東京ドーム10個分」といわれたところで、具体的にどれくらいの広さなのかイメージできる人はごく少数だと思います。実際、私も「むちゃくちゃデカい」くらいの印象しかありませんでした(笑)。

 調べてみると、「東京ドーム1個分」の広さは、4万6755平方メートルと公表されています。正方形にすると、1辺の長さは√4万6755=約216メートルです。

 成人の歩くスピードがおよそ時速4キロメートルといわれています。時速とは、1時間に進む距離で表わした速さのことです。これを1分間あたりの速さ、すなわち分速に直すには、時速を60で割ります(1時間=60分)。すると時速4キロメートル(時速4000メートル)は、分速では4000メートル÷60=約67メートル/分ということになります。

 ある距離を分速で割ることで、その距離を歩くのにかかる時間(何分か)が計算できます。「東京ドーム1個分」の正方形の1辺は約216メートルですので、これを分速67メートルで割ります。すると、216÷67=約3.2分になります。

 つまり、大人が縦に3.2分、横に3.2分歩いた正方形が東京ドーム1個分の広さ、ということになるわけです。1周歩くと、3.2×4=約12.8分かかることになります。広い公園やショッピングモールを歩く時は、東京ドームの広さを思い浮かべながら散歩してみるのも楽しいかもしれません。

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