次に、個人情報の点です。防犯カメラで画像を撮ることは、個人情報の取得ですが、防犯目的に利用する限り、問題ありません。ただし、その画像をSNSに上げるのは、第三者に個人情報を提供することになります。個人情報は、原則として本人の同意なく第三者に提供できず、『個人情報保護法』違反になります。
それでも顔は判明したので、今後は来店した時、警察に通報するなど将来の万引きを防止できます。防犯カメラの効用は、ここまでとしておいたほうが無難でしょう。
【プロフィール】
竹下正己(たけした・まさみ)/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。
※週刊ポスト2023年4月21日号