法は急迫で違法な攻撃に対し、逃げることを要求しません。加えて正当防衛が問題になれば警察や検察が、その不成立を立証する必要があります。そこで量的・質的過剰にならないよう冷静に反撃すればよい、ということになります。
とはいえ、車載ビデオなどで明白な場合を別にして理解を得るためには、時間と労力を要します。また、何事も命あっての物種です。私は逃げることをお勧めします。
【プロフィール】
竹下正己(たけした・まさみ)/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。
※週刊ポスト2023年4月28日号