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有識者20人が選ぶ「次の経団連会長」に相応しい経営者ランキング 1位はトヨタ・豊田氏、2位はDeNA・南場氏

有識者20人が選ぶ「財界総理」にふさわしい人ランキング【1~11位】

有識者20人が選ぶ「財界総理」にふさわしい人ランキング【1~11位】

 週刊ポストは経済記者・アナリスト20人にアンケートを行ない、「経団連会長」に相応しい人物をランキングした。従来のしきたりは考慮せず、いま最も求められる財界リーダーは誰か。

 各識者が最大1~5位まで順位をつけて投票。ポイントは1位(10点)、2位(9点)、3位(8点)、4位(7点)、5位(6点)。「ポイント数」はその合計点を記した。識者は有森隆、磯山友幸、植木靖男、江上剛、大西康之、荻原博子、片山修、小泉深、河野圭祐、古賀純一郎、須田慎一郎、関慎夫、福田俊之、前屋毅、真壁昭夫、馬渕磨理子、溝上憲文、森岡英樹、森永卓郎、和島英樹(五十音順、敬称略)。

サービス業を“軽視”

 圧倒的な票を集めて1位に輝いたのは、社長を退いたばかりのトヨタ自動車・豊田章男会長。同社からはこれまで、章男氏の父・章一郎氏や奥田碩氏が会長を務めた。

 章男氏は、2月に経団連副会長への就任が噂されたが、その席に加わることはなかった。それでも待望論は根強い。

「章男氏は現在、モビリティ産業の育成などがテーマの経団連『モビリティ委員会』委員長を十倉雅和・経団連会長(住友化学会長)らと連名で務める。自動車が日本の基幹産業であり続けるためにも、トヨタが掲げるスマートシティ構想実現のためにも、ここで財界の“顔”となり、ひと肌脱いでほしい」(経済ジャーナリスト・河野圭祐氏)

 続く2位は、DeNA創業者・南場智子会長がランクインした。

 女性起業家のフロントランナーで、2021年6月からは経団連で初の女性副会長に就任。政界に先駆けて“初の女性総理”誕生はあるのか。

「欧米に比べて日本は女性リーダーが非常に少ない。南場氏が経団連会長になれば、世界の日本経済に対する見方が一変する起爆剤になるはず」(ジャーナリスト・片山修氏)

 3位・4位にはともに日本を代表するカリスマ経営者が並んだ。ファーストリテイリング・柳井正会長、ソフトバンクグループ・孫正義会長だ。

 これまで経団連会長はトヨタや東芝、住友化学など「製造業」のトップが就くことが多かった。「経団連はいまだにサービス業を軽視する傾向がある」(磯山氏)が、その風土を変えるタイミングだと指摘する声は大きい。

「ユニクロの値上げと大幅賃上げの両立は他企業も学ぶべき。柳井氏は財界トップに相応しい」(ジャーナリスト・須田慎一郎氏)、「組織をかき回す孫正義経団連会長が見たい」(経済ジャーナリスト・福田俊之氏)などの期待が寄せられた。

 5位は、経済3団体の一角で経団連の“ライバル”である経済同友会の代表幹事に就任するサントリーホールディングス・新浪剛史社長だ。

 ローソン社長も務めたプロ経営者の新浪氏については、「45歳定年制」など、「物議を醸す発言も厭わない」(古賀氏)姿勢を評価する声が多い。

「ダボス会議では分科会議長を務めるなど国際性にも秀で、政府の委員も数多く務めている。日本経済に喝を入れてくれると期待したい」(同前)

 同様に経団連を脱退し「新経連」を立ち上げた楽天グループ・三木谷浩史会長(13位)を推す声も。

「これからは三木谷氏のような通信やIT業界の牽引者が経団連を率いるように変わるべき。経団連不要論を覆すにはそれが最適解だ」(磯山氏)

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