あらゆるものが値上がりする昨今。特に家計に大きく影響するのが、光熱費の値上げだ。節約アドバイザーの和田由貴さんはこう話す。
「光熱費の中でも家計を圧迫していた電気代とガス代については、2月検針分から国による『エネルギー価格の負担軽減策』が実施されています。そのため、標準世帯【*1】で電気代は1か月2800円、都市ガス代は900円が値引きされています。とはいえ、この補助も9月使用分までの一時的なもの。少しラクになるいまこそ、生活のムダを見直してみるといいですね」
【*1:夫婦と子供2人の4人で構成される世帯のうち、有業者が世帯主1人だけの世帯に限定したもの(総務省統計局HPより)】
そうはいっても何から節約していいのか。あまり切り詰めるのも正直つらい……。
「漠然と『節約しよう』と思うと憂うつになりますよね。お金もエネルギーも最終的な目的は“使うこと”にあると私は思うので、どうせ使うのなら最大限に生かした使い方をしたい。その上で、ムダな部分をそぎ落とす。それが節約だと思っています。それを実現するためには、“出費の仕組み”を理解することが大切です。
高いか、安いかだけを意識するのではなく、たとえば光熱費なら、どんなプランに入っていて、どの家電製品がどのくらい電力を消費していて、使うたびにいくらかかっているのかをしっかり見極めてからムダを省く方が、ただ何となく節約するより、よっぽど効果的です」(和田さん)
ちなみに、光熱費の支払いは、口座引き落としとクレジットカード払い、どっちがおトクなのだろうか。
「使用するクレジットカードのポイント還元率によって変わってきます。ガス代と水道代の場合、口座引き落としにすると大体税込で1か月55円が割り引かれます。一般的なクレジットカードの還元率は0.5%なので、ガス代、水道代をそれぞれ毎月1万円以上払っている家庭なら、クレジットカード払いの方がおトクといえます」(和田さん)