食料品や生活必需品、電気代など、あらゆるものが値上げされ、1円でも節約したい人は多いはず。中でも色々な節約テクニックを使えるのがガス代だ。東京ガス都市生活研究所所長・三神彩子さんに、ガス代を節約する13のテクニックを聞いた。
水温の違いで、追いだき・お湯張りのおトク度は異なる
「お風呂の残り湯を追いだきする場合と、新たにお湯を張る場合、仮に水の温度がまったく同じであれば、新たにお湯を張る方が、ガス代だけで考えると安く済みます。というのも、給湯器で新しいお湯を沸かす方が、残り湯を循環させて追いだきをするよりも、ずっと効率がいいからなんです。
一方、水を40℃に沸かしたいとき、残り湯が30℃で水温が20℃であれば、いくらお湯張りの効率がいいといっても、温度差の少ない追いだきをする方がガス代は抑えられ、水の節約にもつながります。
ですので、追いだきとお湯張り、どっちが節約になるのかについては、一概に比べることは難しいですが、永遠に追いだきができるわけではありません。水道代を考えれば一度くらいは追いだきをして、また入れ直すくらいがいいのではないでしょうか」(三神さん・以下同)
浴槽の設定湯量・設定温度を見直す
「浴槽の設定湯量や設定温度は、季節や気温によって見直すよう習慣づけることで省エネになります。
給湯器の浴槽の湯量の目盛り設定を1段階下げた場合、機器や目盛りによって1目盛りの量は異なりますが、仮に20リットル削減できたとすると、年間で約4852円(水道代1913円、ガス代2939円)が節約できます。20リットルという数字を聞くと、『かなり減っちゃわない?』と思うかもしれませんが、浴槽の20リットルは体感としてはさほど感じないものです。親子で一緒に入る家庭などは、特に気にならないと思います。
また浴槽の湯量を180リットルとして、設定温度を42℃から40℃に下げた場合は、年間で約2645円のガス代が節約できます」
シャワーをこまめに止める
「出しっぱなしにしがちなシャワーですが、1分短縮すると10リットルの節水になり、ガス代と水道代を合わせて4人家族で年間で9704円の節約に。暖かくなる時期は、特にシャンプー中などはシャワーを止めるようにしましょう。暖かくなる時期から始めると寒くないので取り組みやすいですよ」