目指す金額が見えてきたら、「自分のスキルなどの棚卸し」を行なう。定年後の稼ぎ方に詳しい副業評論家の藤木俊明氏が指摘する。
「サラリーマン時代には営業畑一筋だった、自動車業界で技術系の知識を磨いたなど、仕事を通じて培った経験や能力を紙に書き出してみる。そのうえで自分は何ができ、何が得意かをじっくり考えましょう」
これまでに培ったスキルを書き出して再確認することで、どんな仕事が向いているか客観的に見えてくるはずだという。
「自分には誇れるような経験がないと謙遜する人が少なくありませんが、会社で磨いた経験や知識はとても貴重です。自信を持って書き出しましょう。
一方、それと同時に嫌な仕事や苦手な仕事も書き出しましょう。会社員の方によく見られる『どんな仕事でも我慢してやる』という考えは捨てる。やりたくない仕事はモチベーションにつながらず長くは稼げません。今やっているならむしろすぐに辞めましょう」(金澤氏)
さらに、並行して不要品の棚卸しも進めたい。藤木氏の解説。
「売れるものはメルカリなどのフリマサイトで売ります。これも立派な『複業』のひとつです。
また、自宅の空きスペースなども棚卸しの対象になります。現在はどんなものに関しても、不要な人と欲しい人をネット経由でマッチングするサービスが充実しています。例えば、自宅の駐車場が空いているなら、『akippa』というマッチングサイトを利用すれば、駐車場を探している人に月数千~1万円で貸せます」(藤木氏)