スキルが足りなければ資格取得も
仕事探しについては、準備を終えたら求人サイトなどに登録する。
「地域のシルバー人材センターや人材派遣会社、求人サイトなどに登録します。どのサイトも基本的に無料なのでいろいろなサイトに登録して、『ここはちょっと違うな』と思ったら辞めればいい。そのうちに求人の傾向などを把握できるようになります。棚卸しした自分の能力と照らし合わせ、仕事を徐々に絞り込んでいくのです」(金澤氏)
ただし、登録してもすぐにいい求人が見つかるわけではない。「気長に待ちながら、ダメなら別の方向で探すポジティブさが求められます」と金澤氏。
その際、スキルが足りないことを自覚したら、資格の取得も選択肢のひとつになる。
「資格を取得することで不得意分野の補強、もしくは得意分野のさらなるスキルアップを見込めます。コミュニケーション能力に自信がなければ『コーチング』などの勉強をする、経理経験者ならファイナンシャル・プランナーの資格を取ってスキルアップを目指すなど、個人の状況に応じて検討するのが望ましい」(金澤氏)
そしてもっとも重要なのが、やってみたい仕事が見つかったら、まずは「失敗を恐れずやってみる」という姿勢だ。シニアライフコンサルタントの金澤美冬氏が指摘する。
「管理職の経験がある人はプライドが高い傾向があり、失敗を恐れがちです。それで躊躇するのではなく、とにかく飛び込んでみることが大切です。仮に芽が出なかったとしても、また別の仕事を見つければいい」
失敗は次へのステップと思えばいいのだという。
※週刊ポスト2023年6月2日号