キャリア

定年後の仕事探しで失敗しないための段取り まずは「家族に相談」「老後に必要な金額を算出」「スキルを棚卸し」

年金にプラスして「毎月10万円」を得るための仕事探し【その2】

年金にプラスして「毎月10万円」を得るための仕事探し【その2】

スキルが足りなければ資格取得も

 仕事探しについては、準備を終えたら求人サイトなどに登録する。

「地域のシルバー人材センターや人材派遣会社、求人サイトなどに登録します。どのサイトも基本的に無料なのでいろいろなサイトに登録して、『ここはちょっと違うな』と思ったら辞めればいい。そのうちに求人の傾向などを把握できるようになります。棚卸しした自分の能力と照らし合わせ、仕事を徐々に絞り込んでいくのです」(金澤氏)

 ただし、登録してもすぐにいい求人が見つかるわけではない。「気長に待ちながら、ダメなら別の方向で探すポジティブさが求められます」と金澤氏。

 その際、スキルが足りないことを自覚したら、資格の取得も選択肢のひとつになる。

「資格を取得することで不得意分野の補強、もしくは得意分野のさらなるスキルアップを見込めます。コミュニケーション能力に自信がなければ『コーチング』などの勉強をする、経理経験者ならファイナンシャル・プランナーの資格を取ってスキルアップを目指すなど、個人の状況に応じて検討するのが望ましい」(金澤氏)

 そしてもっとも重要なのが、やってみたい仕事が見つかったら、まずは「失敗を恐れずやってみる」という姿勢だ。シニアライフコンサルタントの金澤美冬氏が指摘する。

「管理職の経験がある人はプライドが高い傾向があり、失敗を恐れがちです。それで躊躇するのではなく、とにかく飛び込んでみることが大切です。仮に芽が出なかったとしても、また別の仕事を見つければいい」

 失敗は次へのステップと思えばいいのだという。

※週刊ポスト2023年6月2日号

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