中国のネット通販大手・アリババグループが運営する「AliExpress(アリエクスプレス=通称アリエク)」。日本の楽天市場のように数多くのショップが出店するショッピングモールで、世界中の消費者が、中国のメーカーや流通業者から直接商品を購入できる。
価格が「安い」ことから、日本でも密かに人気を呼ぶ一方、海外通販で“勝手が異なる”ことで、思わぬトラブルに遭遇することもある。そんなトラブルリスクを踏まえたうえで、それでもアリエクを利用する人たちの思いとは。ユーザーたちに、アリエクの魅力とトラブル回避のために実践している工夫について聞いた。
日本の販売価格の半値以下で買えることも
40代男性・Aさん(メーカー勤務)は、国内ではアマゾンやヨドバシドットコム、楽天を利用しているが、最近はアリエクも利用している。どう使い分けているのだろうか。
「中国の商品を買う場合、アリエクの方が断然安い。日本の販売価格の半値以下で買えることもあります。ただしアリエクは、配送日数がかかるものも多い。10日で配送できるものもあれば、3週間から1か月くらいかかるものもあります。アマゾンのような“翌日配送”に慣れていると、最初は遅く感じました。急ぐ必要のないものを中心に買っています」
また、Aさんは「必ずしもサイトがわかりやすいわけではないけど、ついアリエクを徘徊してしまう」と苦笑する。
「宝探し感があるんです。サイトの言語設定で日本語を選んでも翻訳がイマイチで、商品説明が頼りにならないなか、レビューや自分の直感で選ぶこともあります。怪しい中国の商品から、当たりを引き当てたときのお得感と達成感はなかなか大きいんですよ(笑)。アリエクでの購入を失敗しないように、日本のサイトで売っている中国商品を検索して事前チェックすることもあります」(Aさん)