「在庫がないから違うものを選んでほしい」
当たりハズレがあるゆえに、“事件”に遭遇することもしばしば。主に服を買うため、アリエクを利用している20代女性・Bさん(商社勤務)が明かす。
「アリエクの服は、写真だとめちゃくちゃ可愛くて高級感もあるので、あれもこれもカートに入れてしまう。でも、実際に届くと縫製が雑で生地もペラペラ、色味も写真と少し違うといった問題も起こりがちです。デザインも、『どこかのブランドで見た気がする……』というようなものも見かけます」
ショップによって対応が悪いこともあるといい、Bさんは「ときには嫌な思いをする」と語る。しかし、それでもBさんはアリエクを利用している。なぜなのか。
「買った後に『在庫がないから違うもの選んでほしい』『その色ないから違う色のものを送るね』などと言われたり、白い服に謎のシミがついていることもあれば、サイズも色も違うものが届いたり……。セラー(ショップ)によっては、対応が雑なんです。
それなのにアリエクで服を買うのは、やはり安いというのが一番。そのうえで、もはやギャンブルを楽しむ感覚です。そうした中で勝率を少しでも上げるべく、SNSの声を参考にする、セレクトショップに売っているものを選ぶなど、できうる限りの対策を取れば、当たりを引ける確率も高くなる実感があります」(Bさん)
問題があったら「“紛争”を開始します」ボタン
アリエクは配送や返品・返金対応も独特だ。30代男性・Cさん(IT企業勤務)は、「アリエクを利用するまで、日本の配送の丁寧さに甘えていた」と笑う。
「箱がボロボロで届くこともしょっちゅうだし、追跡つきのはずなのに追跡が止まっていて、いきなり自宅に届けられたこともあります。中国発だけどシンガポールを経由したり、行方不明になってセラーに戻ったことも……。
以前、父親にこのことを愚痴ったら、『昔は、海外配送や船便なら箱がボロボロなんて当たり前だし、なんならちゃんと届けばいいぐらいの感じだったよ。俺は使ったことないけど』と笑っていました。あらためて、日本の配送は素晴らしいんだなと実感しました」(Cさん)