では、店側の意見はどうなのか。居酒屋とカフェで働いた経験があり、現在はイタリアンレストランに勤務する40代男性・Dさんが明かす。
「まず、『持って帰りたい』と言っていただくことは、全然、恥ずかしいことではないと思います。前提として、作ったものを持ち帰ってでも完食したいという気持ちは、ありがたい。ただ、実際にお持ち帰りいただけるかどうかは、メニューとお店の業態、考え方によりますね。やはり生モノは難しいというお店は多いと思います。食中毒などのリスクもあるため、どんなメニューでも持ち帰りはNGにしているお店もあります。
また、テイクアウトを展開しているようなお店なら容器の準備もありますが、そうでない場合、困ることも多い。アルミホイルやラップでくるめるようなものならまだいいのですが、すべてのお店で“持ち帰り”を想定した用意があるわけではないのが現状でしょうね」(Dさん)
食品ロス削減の意識が高まるなか、外食における「家族の食べ残し」問題にどう対応するか──。家族の間でも食べ残しへの価値観が異なるケースも多いようだ。(了)