さて、少し極端なことを言います。
そもそも、生活保護とは、私たちに人生が運ゲーであることを暗に示してくれている制度です。人生にランダム要素があるからこそ、運悪く最低限度の生活を送れなくなってしまった国民を国が保護するのです。世の中は様々な事情や背景を持つ人たちで構成されています。生まれつきハンデを抱えている人、コロナ禍のような誰も予測できない不運に見舞われてしまい突然生活ができなくなった人、働くことがそもそも難しい高齢者など……そういった人たちの人権を国が保障するためにあるのが、この生活保護なのです。
もっとわかりやすく説明すると、「その人がその人らしく生きるのに国が最低限の保障をする」というのが生活保護制度なのです。
一方で、生活保護の話題になると「働かざるもの食うべからず」ということわざを持ち出したり、「生活保護の財源となる税金を私たちは払う一方で彼らは免除されている!」と憤る人もいます。
「働かざるもの~」と主張する方は、きっと働いて稼いだお金で生活していることに誇りを持っておられるのでしょう。しかし、この世の中は相対的なもので、アナタが働けているならば、反対に働けない人もいます。また、由来となった新約聖書に登場する「働こうとしない者は食べることをもしてはならない」という一節も、あくまでも真面目な労働を奨励するものであり、働けない人は食事をとるなという意味は持っていません。
後者の支払う税金の不平等についての指摘も、それは国に文句をいうべき話であり、合法的に生活保護を受給して社会保険料や税金の一部が免除されている彼らを攻撃するのはお門違いです。
「みんなで生きる」ということには、コストがかかります。そして、それは国が決めたことです。嫌ならば、国から出ていけばよろしいかと思います。
はい、これで終わりです。
改めて勇気を持って相談を寄せてくれたアナタに言葉を送ります。