学習塾代の助成で「成績が上がった」
今年度から、青森県十和田市は「結婚式の費用」を補助する制度を始めた。同市担当者が言う。
「新婚世帯の経済的負担の軽減と、市内業者を利用して結婚式などを挙げてもらうことによる市内経済の活性化が、導入の主な目的・理由です。現在までに利用申請はありませんが、せっかくの制度ですので、ぜひ活用していただきたいです」
魚沼市、十和田市の補助金制度はいずれも人口減少に歯止めをかけ、地域経済を活性化する狙いがある。一方、兵庫県淡路市が実施するのは、「同窓会」開催費用の補助だという。
「淡路出身者が帰郷した際などの同窓会の開催を支援することで、ふるさと回帰のきっかけにしてもらおうと2017年度から制度が導入されました。コロナ禍の3年間で同窓会を開催する人は減りましたが、以前は毎年度20組程度が利用していました」(淡路市担当者)
子育て世帯への独自支援を行なう自治体も多い。北海道北広島市の高校生の通学費助成のほか、茨城県つくば市は中学生の学習塾代の助成制度を導入している。
「市の調査で、所得水準によって学校以外の学習環境に違いがあることがわかりました。そこで、経済的困難を抱える家庭を対象に2019年度から制度を導入したところ、利用者から『通信教育から塾に切り替えることができ成績が上がった』『塾で学ぶ教科数を増やせた』などの声が寄せられています」(つくば市担当者)
※週刊ポスト2023年6月9・16日号