快適クルマ生活 乗ってみた、使ってみた

乗り味は「14年前とは隔世の感」 日本で高い支持を受ける「ルノー・カングー」の進化

 これほど日本では優遇されているガングーですが、一点だけ気になることがあります。それは、ガソリンモデルが384万円~、ディーゼルが419万円~という値付けです。これまで200万円台もあったことを考えると、少しばかり高価です。それだけ上質なクルマになったのだから仕方ないのですが、これまでのユーザー層とは少しばかり変化するかもしれません。

 ライバルのステランティスからはプジョー・リフター&シトロエン・ベルランゴ、そしてフィアット・ドブロという3兄弟を揃えた強力な布陣でカングーを追撃してくると思います。カングーが20年以上にわたって築き上げてきた輸入MPVの地位が、快適さと引き換えに失ったりしないだろうか――そんな心配が頭をもたげたのですが、それでも実際に乗ってみると、「やっぱりコイツがいいな」となったのです。圧倒的な安定感によるアドバンテージは、しばらく維持されるかもしれません。

【カングー・クレアティフ・ディーゼル】
価格:419万円~(税込み)
全長×全幅×全高=4,490×1,860×1,810mm
ホイールベース:2,715mm
車重:1,650kg
最小回転半径:5.6m
最低地上高:未公表
トランスミッション:7速AT
駆動方式:FF
エンジン:直列4気筒ディーゼルターボ 1,460cc
最高出力:85kW(116PS)/3,750rpm
最大トルク:270N・m(27.5kgf・m)/1,750rpm
燃費:17.3km/L(WLTCモード)

【プロフィール】
佐藤篤司(さとう・あつし)/自動車ライター。男性週刊誌、ライフスタイル誌、夕刊紙など一般誌を中心に、2輪から4輪まで“いかに乗り物のある生活を楽しむか”をテーマに、多くの情報を発信・提案を行う自動車ライター。著書『クルマ界歴史の証人』(講談社刊)。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

インテリアの質感はルノー車のスタンダードを十分にクリアする上質な出来上がり

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