「価格は下がり、金利は上がる」
この先も数々の試練がタワマンを待つ。
「タワマンは管理費や修繕積立費が普通のマンションの1.5~2倍もするが、今後は人件費や電気代、保険料などの上昇で、維持コストがかなり上がると考えられます。まだ国内のタワマンの不動産価格は上がっていますが、どこかの局面でタワマンの価格が下がると考えられる。さらに日本は今後金利が上がると見込まれるので、ローン返済額も増えるでしょう」(榊氏)
維持費高騰、価格暴落、返済額アップという3重苦が襲いかかるなか、エリアによるタワマンの二極化も進みそうだ。
「都心にあるタワマンの需要はまだしばらくは落ちないでしょう。ただし豊洲などの湾岸地区や武蔵小杉、二子玉川など都心から少し離れたエリアの物件は厳しい。特に湾岸地区は地震や豪雨による地盤沈下や液状化のリスクもあります」(榊氏)
タワマンはいずれ、ゴーストタウン化した郊外のニュータウンと同じ道を辿ってしまうのだろうか──。
※週刊ポスト2023年6月23日号