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コンビニ“海苔ぱりぱり系”おにぎりが激減 各社「お米や具材で勝負する」時代に

ファミマは現在、直巻きの「ごちむすび」シリーズなどを展開

ファミマは現在、直巻きの「ごちむすび」シリーズなどを展開

「手巻き」が減って「直巻き」が増えている

 他のコンビニはどうだろうか。ファミリーマートも、かつては新鮮な海苔を売りにした高級おむすび(「ファミマプレミアム 手巻初摘み海苔魚沼産コシヒカリ北海道産いくら」など)を大きく展開していたが、最近の高級ラインは「ごちむすび」シリーズで、小さめの海苔を直巻きするスタイル。海苔ではなく具材で勝負している格好だ。

 ローソンも2019年には期間限定で「上級グレード」の海苔を使用した「金のり使用金しゃり手巻き」シリーズを展開していたが、現在は海苔を全面に打ち出したおにぎりはラインナップに入っていない。「金しゃりおにぎり」など、お米の品質を売りにしている商品が多い。

 コンビニおにぎりの「手巻き」と「直巻き」の比率については、「2020年頃は、コンビニによっては約半数が手巻きだった」(前出・ジャーナリスト)というが、現在は2~3割が手巻きという店が大半だ。

「記録的な海苔の不作の中で、おにぎりに高品質の海苔を使用するのであれば、やはり価格に転嫁せざるを得ない。とはいえ、昨今の物価高が続いている状況で、すでに値上げしている商品も多く、たとえ高級路線のおにぎりといえど、これ以上の値上げは避けたいというのがコンビニ側の本音でしょう。だからこそ、海苔ではなくお米や具材で勝負するなど、各社工夫を凝らしている状況です」(同前)

 コンビニ各社は、消費者に受け入れられる価格帯と、原材料価格の高騰を天秤にかけながら、商品展開の難しい判断を迫られているようだ。(了)

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