吉田みく「誰にだって言い分があります」

「脱マスク」が引き起こす家族トラブル 夫に内緒で60万円の美容整形に契約した40代女性の想定外

ノーマスク生活の再開で新たな悩みも…(イメージ)

ノーマスク生活の再開で新たな悩みも…(イメージ)

 新型コロナ感染症が5類へ移行したことにより、街中では感染対策としてのマスクを着用しない人も徐々に増えてきている。そこで多くの人が気になるのが、これまでマスクで隠れていた「顔周りの変化」ではないだろうか。顔のたるみやほうれい線、二重あごなど、“脱マスク”がきっかけとなり、気付かぬ間に顔面に生じた「老け」に直面する人もいるようだ。だが、容姿のコンプレックスが強まり、内緒で高額な美容整形などを受けてしまうと、家族関係のトラブルにつながりかねない。そうした実例を、フリーライターの吉田みく氏がリポートする。

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 5月下旬、美容レビューサイトを運営するSheerが全国18歳以上の「美容に興味がある150人」に「マスクを外して気になる顔の悩み」を聞いたところ、「ほうれい線」と答えた人が37人で最多だった。特に30歳以降に多く、「マスクで隠せていたものが目立つようになった」「前より深くなったほうれい線を見られるのが嫌」などの回答があったという。

 都内在住のパート主婦・カンナさん(仮名、45歳)も、脱マスクをきっかけに、容姿へのコンプレックスが強くなったひとりだ。

「コロナが5類移行となった5月の連休明けからしばらくして、外でマスクを着けないようになりました。もともとマスクは息苦しさを感じていたので早く外したいと思っていたのですが、いざ外してみると、今度は顔がたるんだ自分の姿を鏡で見るのが辛くて辛くて……。こんなに毎日悩むくらいなら、思い切って美容整形をしようかと思ったんです」(カンナさん、以下同)

 カンナさんが美容整形に興味を持ったきっかけは、SNS広告だという。それまで「美容整形は若い人や芸能人がするもの」だと思っていたが、施術例を見ると同年代の女性も多くいて、身近に感じられたそうだ。たとえば広告には、切らずに顔のたるみを改善する「糸リフト」が約2万円とあり、「低価格でエイジングケアができる」と書かれていたそうだ。

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