「急激に出荷数量を減らすようなことはない」
とはいえ、韓国での大ブームによる需要増は間違いない。サントリーは韓国のブームと今後の「角瓶」の供給についてどう考えているのか。サントリーホールディングス広報部は次のように回答した。
「(韓国での人気については)今後とも当社ウイスキーの品質訴求などの取り組みを行ないたいと考えております。韓国の価格による日本の価格への影響はありません。ただし、既に発表しております通り、コストアップ・設備投資が理由で7月1日に価格改定を予定しております。業務用市場の回復や『角瓶』のブランド力の向上などによる急激な需要増から、一時的には需要に対してお応えできていない場合もありますが、継続的な供給へ向けた対応を行なっています。実際、急激に出荷数量を減らすようなことはしていません」
世界に誇る「ジャパニーズウイスキー」の評価は高まるばかりだ。山崎や白州はその高い評価に符合するかたちの価格帯になってきた。そうしたなかで、これまで当たり前のように手頃な価格で飲めていた「角」は、どういった消費のされ方をしていくのだろうか。広く大衆が愛してやまないブランドだけに、その動向が注目されている。(了)