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香港系投資ファンドの呼びかけで創業家を追放 エレベーター大手・フジテック「400日戦争」元会長と会社側の対立が激化

フジテックの内山高一前会長(時事通信フォト)

フジテックの内山高一前会長(時事通信フォト)

命運が決まる「6・21」

 対するオアシスにもコメントを求めたが、期日までに回答は得られなかった。フジテックに聞くと、広報室の担当者が次のように答えた。

「(内山氏がオアシスに対して指摘しているような)実態又は事実は一切なく、ご懸念には当たらないと考えております。当社は、さらなる企業価値の向上のため、事業戦略及び財務戦略の見直しを進める考えであり、このような企業価値の向上を通じて、株主をはじめとするステークホルダーの皆様の期待に応える所存であります」

 また、内山氏が会長解任は無効であると訴えていることについては、こう話した。

「内山高一氏の主張は、(1)取締役会の招集手続違反、(2)通訳の不存在、(3)特別利害関係を有する取締役が決議に加わったことを理由として、取締役会決議の無効を主張するものですが、いずれも、一般的な会社法の解釈に反する独自の見解に基づくものであるなど、事実的、法律的根拠を欠くものであり、その請求が認容される余地はないものと考えております」(同前)

 すでに会社としては創業家よりもモノ言う株主とともに生きる道を選んだようだ。

 6月21日に予定されている株主総会に向けて、会社側は、新社長を含む取締役9人の選任を提案し、招集通知で「当社が提案する候補者で構成される取締役会の体制こそが最適であると考えている」と主張した。一方の内山氏はフジテック株の約10%を保有する「ウチヤマ・インターナショナル」を通じて、8人の社外取締役の選任を提案している。

 株主の同意を取り付けるのは創業家か、それともモノ言う株主か──。オアシスが、株主向けにメッセージを発信した特設サイトの設立で火蓋が切って落とされた「400日戦争」に決着の時が迫る。(了)

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