さまざまな人が集まり、パチンコやパチスロに興じるパチンコホール。楽しみ方は自由とはいえ、もちろん何をやってもいいわけではなく、ホールそれぞれにマナーやルールというものも存在している。パチンコ業界に詳しいジャーナリストの藤井夏樹氏はこう話す。
「たとえば、風営法で定められている“18歳未満の入場は禁止”というのはもちろんですが、“飲酒しての遊技は禁止”、“泥酔しての入場は禁止”といったルールは、ほとんどのホールで共通しています。しかし、それ以外のマナーやルールは、あまり明文化されていないケースが多い。基本的に“他のお客さんの迷惑になるような行為”があると、店員さんから注意されたり、度が過ぎると出入り禁止になったりします」
では、“他のお客さんの迷惑になるような行為”には、どんなものがあるのか。なかには自分はマナーを守っているつもりでも、無意識のうちに周りの迷惑になる行為をしているケースもあるだろう。パチンコホールの常連ユーザーが“一緒に居合わせたくない嫌な客”とは、どんな人たちか、話を聞いた。
集団で盛り上がる若者の客
都内に住む会社員・Aさん(30代男性)は、10年以上のパチンコファンで、週に2~3回は打ちに行く。そんなAさんが特に「嫌だな」と感じるのは、友人同士でホールを訪れ、盛り上がりながら打っている客だという。
「基本的にパチンコって、1人の世界に入って楽しむものだと思うんです。私も友人と打ちに行くことがありますが、打ちながら会話するということはありません。でも、たまに若いお客さんが数人でやってきて、ぺちゃくちゃ喋りながら打っていることがあるんです。あれは、あまり気持ちよくないですね。
そもそもホールって音がうるさいから、会話をするにはかなりの大声になってしまうわけです。会話というよりも、その大声が嫌なんですよ。しかも、熱い演出が来るたびに報告し合ったり、大当たりを引いたらハイタッチしたり、そういった形で盛り上がられると、イライラが募ってきます。
居酒屋なんかで度を越して盛り上がっている学生グループとかと同じですね。ホールは一応公共の場なんだから、周りの空気を読んで楽しんでほしいなと思います」