パチンコ、パチスロ、競馬、ボートレース……ギャンブルをやって確実に“勝っている”人など一握り。ほとんどの人が、汗水流して働いて得た給料をギャンブルで溶かしているのではないだろうか。それならば「ギャンブルをやめればいい」となるわけだが、ギャンブルにどっぷりハマった人がやめるのは、簡単ではない──。
都内に住む会社員のヤマダさん(仮名、40代男性)が初めてパチスロを打ったのは、大学1年生のときだ。当時は週に4~5日ほどパチスロを打っていたという。
「最初は友人に誘われてパチスロに行って、それからちょっとずつハマっていきました。当時は、まだネット上にパチスロの情報もあまりなかったので、パチスロ専門誌を買って、しっかり勉強して打っていました。徹底した“勝てる立ち回り”を実践して、収支はプラスでしたよ。セミプロみたいな感じでした」(ヤマダさん・以下同)
しかし、ヤマダさんが大学を卒業して就職すると、パチスロを打つ機会が減っていったという。
「セミプロの生活をするには、毎日のようにパチスロを打たないとダメなんですよ。仕事をしているとそれができないので、週末とかに打ちに行っても、“勝てる立ち回り”ができなくなってしまった。それで、どんどんパチスロに行く頻度が落ちてきて、社会人2年目くらいにはまったく打たなくなっていました。そこから10年くらいは一度もパチスロ店に足を踏み入れませんでした」
10年間ギャンブルをやめられたならば、それはもう完全にやめることができたかのように思える。しかし最近、ちょっとしたきっかけでまた、パチスロにのめり込んでしまった。
「たまたまネットの動画サイトで、当時のパチスロ新機種の試打動画を見たんですよね。そしたら、なんだかウズウズしてきて、翌日は休みだったんですが、朝からパチスロ店に並んでいました」
パチスロ動画を見れば見るほど打ちたくなる
10年ぶりにパチスロ熱が再燃してしまったヤマダさん。そこから暇さえあればパチスロを打つ生活に戻ってしまったのだ。
「もちろん仕事があるので、仕事終わりとか週末とかしか打てないのですが、空いている時間は基本パチスロを打っているし、YouTubeでもパチスロ動画ばかりを見ています。学生の時よりも確実に今のほうがハマっていますね」