正確かつおいしい料理をつくりたい人には不向き
メーカーに勤める30代男性・Aさんは、「自炊をしている」と言うと「どういうものをつくってるの?」という質問が来て、返答に困ってしまうという。
「何の料理をつくるというよりも、とりあえずスーパーに行って、安い食材や見切り品を見つけて買うというスタイルなので、明確に何をつくっているか答えにくいんです。家に帰ったら、冷蔵庫にあるものと合わせて、何をつくるか決定するので、『あり合わせで簡単にいろいろとつくります……』と答えるしかないんですよね」
ただ、「あり合わせでつくる」というと、「料理上級者」と誤解されることがあるそうだ。
「とりあえずあるものを入れた炒め物なんかが多いだけ。とても人に出せるような料理ではありません(笑)。でも見た目や味はともかく、節約にはつながっています。そういう意味で、レシピサイトを検索して、正確かつおいしい料理をつくりたい人には、節約を重視した自炊は厳しいかもしれません」(Bさん)
同じものを食べることに飽きてしまう人
不動産会社に勤務する20代女性・Cさんは、「作り置き」に挫折し、かえって食費が増えたことがあると苦笑する。
「1週間分のものをつくったはずなのに3日で食べ終わってしまったり、反対に数日で飽きてしまって、腐らせてしまったこともあります。極端な話ですが、毎日同じものを食べられれば、節約につながると思うのですが……。私みたいなズボラで飽きやすいタイプは、なかなかうまくいきませんね」(Cさん)
自炊すれば節約につながるとは限らない。自分の性格や食へのこだわりなどを考慮したうえで、判断したい。(了)