投資情報会社・フィスコが6月19日~6月23日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は伸び悩みか。日米金利差により下げづらいが、米連邦準備制度理事会(FRB)の引き締め継続を見極めようと、ドル買いは慎重になろう。一方、昨年の日本政府による為替介入の水準に接近し、円は売りづらい。FRBは6月13-14日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、2022年3月からの利上げを想定通り見送った。同時に公表した金利見通しでは年内2回の利上げの可能性を示唆しており、市場ではタカ派的なスタンスと受け止められた。
ただ、パウエルFRB議長は次回7月26-27日のFOMCでの利上げについて明確な方針を明らかにしておらず、引き続き経済指標を点検しながらの相場展開となりそうだ。足元の経済指標で小売売上高は予想を上回り、旺盛な消費を反映。半面、フィラデルフィア連銀製造業景況指数は前月より改善したものの、10カ月連続のマイナスで製造業の景況感悪化が示された。PMIも低調な内容なら、年後半の減速懸念でドル売り・円買いに振れやすい。
一方、日本銀行は6月15-16日の金融政策決定会合で金融緩和政策を継続。今後も政策修正は想定できず、円売り安心感が広がりやすい。ただ、1ドル=141円台では日本政府・日銀による為替介入が実行される可能性があるため、新たなドル買い材料が提供されない場合、リスク選好的なドル買い・円売りが一段と拡大する可能性は低いとみられる。
【パウエルFRB議長講演】(22日開催予定)
22日に予定されているパウエルFRB議長の講演はFOMC後の定例記者会見とほぼ同じ内容と予想される。7月の政策決定については明言を避ける見通しで、強いドル買い要因にはなりにくいだろう。
【米・6月製造業・サービス業PMI】(23日発表予定)
23日発表の米6月PMIは前月から改善できるか注目される。製造業は4月に景気の好不況の節目50を回復したが、5月は再び割り込んだ。一方、サービス業は好調さを反映し、50を上回っている。