ユニクロを展開するファーストリテイリングの柳井正社長は早稲田大卒、ソフトバンクグループの孫正義社長はカリフォルニア大バークレー校卒と、企業の経営トップとなれば有名大学を卒業しているイメージがあるが、「社長の学歴」で多いのはどこの大学出身者なのか。東京商工リサーチが公表した『2022年版「全国社長の出身大学」調査』は、同社の企業データベース400万社の代表者データから社長の出身校を抽出・集計したビッグデータだ。
そんな最新調査の結果、出身大学で最も多かったのが社長数2万609人の「日本大学」で実に調査開始以来、12年連続でトップを守った。2位は「慶應義塾大学」(1万588人)、3位に「早稲田大学」(1万407人)と私学の雄が僅差で並んだ。4位は「明治大学」(8255人)、5位は「中央大学」(7506人)だった。
他大学の追随を許さず、圧倒的な人数でトップに立った日本大学。東京商工リサーチ情報本部情報部の坂田芳博氏は今回の調査結果についてこう考察する。
「120万人以上という卒業生の多さに加え、全国の付属・系列校から地方の企業経営者の子息、子女が日大に進学し、卒業後に事業を継承することも多いとみられます。2位と3位の座を争っている『早慶戦』については、2013年、2014年版は早稲田2位、慶應3位でしたが、2015年版で逆転し、それ以降は8年連続で慶應2位、早稲田3位が“定位置”になっています。ただ、今回の最新版でも181人差(2021年版は184人差)というように、毎年、僅差で競り合っています」