改悪の歴史はまだ続きます。平成12年(2000年)、年金の受給額は適正化の名のもと、5%の削減が行なわれました。「10/1000」の世代の方々は「9.5/1000」へ、「7.5/1000」世代の方は「7.125/1000」に減らされたのです。「10/1000」に比べると「7.125/1000」は、30%近くも年金額がカットされています。
そして、平成16年(2004年)には「マクロ経済スライド」という悪名高き“年金目減り制度”がスタートします。
その結果が、冒頭でお話した「天国の世代」=大正14年4月2日生まれのAさんと、「地獄の世代」=昭和36年4月2日生まれのBさんの年金額の違いへと繋がっているのです。
大正15年4月1日以前に生まれた方々は、月給30万円で1か月働くと、将来の年金でいえば年間3000円分アップさせることにつながりました。しかし、昭和21年4月2日以後に生まれた方々は同じ給与で1か月働いても年間2137.5円分にしかならないのです。私たちにはなすすべなく、「世代」によって天国と地獄が分かれてしまっているのです。