7月1日に改正道路交通法で「特定小型原動機付自転車」として扱われるようになった電動キックボード。車体の大きさが長さ190cm以下・幅60cm以下、最高速度20km/hなど一定の基準を満たしたモデルであれば、16歳以上で運転免許なしでも運転できるようになった。ただ、街で実際に電動キックボードに遭遇した人たちからは、事故への不安と危機感を抱く声があがっている。実際に怖い思いをした人たちに話を聞いた。
「どこから“襲われる”かわからない」
メーカーに勤める40代男性・Aさんは、電動キックボードの規制緩和に「恐怖しかない」という。
「車を運転していると、子供と自転車二人乗りの親が猛スピードで駆け抜ける電動自転車、爆走するフードデリバリーサービスの人、蛇行運転する高齢者など、今の車道は、自転車が怖い。たださえ混沌としているのに、電動キックボードにも気をつけないといけない。どこから“襲われる”かわからない。恐ろしいです」(Aさん)
そんなAさんは最近、夫婦ともども電動キックボードで危ない目に遭ったという。
「つい先日、車を運転していたとき、いきなり斜めに飛び出てきた電動キックボードを轢きそうになりました。減速しないで、ひゅっと入ってくるんですよね。妻は横断歩道で信号待ちしていたところ、信号が青になって歩き出したら、電動キックボードが信号を無視して横から進入してきて、轢かれかけたそうです」(Aさん)