近年はネットを介した副業が花盛りだが、一歩間違えれば稼ぐどころか大切なものを失うことになる。ちょっとした小遣い稼ぎのつもりが、大きな後悔につながった女性たちの体験を聞いた。
Sさん(38才女性)はネットモデルに応募。
「顔は映さずオンラインで視聴者と会話するだけのはずが、視聴時間をのばして課金を増やさなければとあせってしまい下ネタを言ったり、視聴者の求めに応じて露出の多い服装やポーズを披露するようになっていった。露出が増えるほどお金がもらえるのでつい求めに応じましたが、どんどん要求がエスカレートしてきて辞めました。映像はデジタルタトゥーとして一生残るので、いつか晒されないかビクビクしています」(Sさん)
インターネットを通じたライブ動画や音声で顧客とコミュニケーションを取るチャットレディとして働くFさん(29才女性)は「身バレ」を経験した。
「初心者でも時給3000円以上といわれてお金につられて、夫に内緒で始めました。素性がわからないようウィッグやカラコンで変装しましたが、パソコンの履歴を夫に見られてあえなく発覚。稼いだお金は自分の洋服などにつぎ込んでいたこともあり、夫との仲が気まずくなりました」(Fさん)
ネット上の「サクラレビュー」もハイリスクだ。組織犯罪に詳しいライターの山野祐介さんが語る。
「特にアマゾンのレビューは要注意。SNSで募集があり、商品をタダでもらったうえで“最高です”などと書き込む仕事ですが、サクラ行為が発覚するとアカウントははく奪され、アマゾンに登録した住所は使えなくなる。いまの時代、アマゾンなしで暮らすのはかなり不便です」
美容系にも気をつけたい。副業アドバイザーの染谷昌利さんが指摘する。
「宣伝費目当てでダイエットやサプリメントなど美容系の情報を自分のSNSにアップすると、投稿内容次第では薬機法違反やステルスマーケティングへの加担を問われることがあります。美容系インフルエンサーによる養成スクールに多額を支払ったのに、成果がないとの被害もよく聞きます」
※女性セブン2023年7月27日号