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【日本株週間見通し】神経質な展開か 日米の金融政策決定会合などの材料も

 市場関係者の多くが9月は据え置きと予想しているが、FOMC後の会見で、パウエル議長が9月会合での利上げを否定せず、従来からの姿勢を維持した場合にはタカ派サプライズとなり、株式市場に動揺が広がるだろう。足元では米CPIの発表以降、今回のFOMCに対する警戒感が後退し、楽観ムードが広まっている印象があるため、注意しておきたい。

 ほか、日米の企業決算に注目だ。米国では電気自動車のテスラと動画配信サービスのネットフリックスがともに決算を受けて株価が大きく下落した。ネットフリックスは売上高実績と7-9月期の売上高見通しが市場予想を下回り、素直に売られた。一方、テスラは値下げによって粗利益率が市場予想を下回ったものの、売上高と一株利益は予想を上回った。しかし、今後の更なる値下げが懸念され、株価は大きく下落した。東京市場でも安川電機<6506>やファーストリテイリング<9983>の決算後の反応を見る限り、株価が高値圏にある銘柄については、決算後は出尽くし感が先行しやすいようだ。

 また、半導体株の行方も気がかりだ。最先端の半導体露光装置メーカーとして世界トップの蘭ASMLホールディングの4-6月期実績は市場予想を上回った。ただ、受注高の伸びは1-3月期と同様、前年同期比46%超と大幅な減少が続いたほか、先端品の見通しが下方修正され、株価は大きく下落した。さらに、半導体受託製造の世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)の4-6月期決算は四半期ベースでは約4年ぶりの減収減益となった。また、7-9月期のガイダンスが市場予想を下回ったほか、通期の売上高見通しも下方修正された。

 生成AI(人工知能)への過剰な期待が修正されつつあるなか、今週はアドバンテスト<6857>が26日に決算を発表する。同社は冴えない決算が続いているが、生成AI関連株の筆頭格として今年に入ってからの昨年末比の株価上昇率は最大で2.6倍にも及ぶ。期待先行の印象が特に強い銘柄で、日経平均への寄与度も大きいことを考えると、リスクイベントとして注意が必要だと考える。

 米国ではマイクロソフトが25日に決算を発表する。生成AI関連のサービスを相次いでリリースするなど、こちらも関連株の筆頭格として注目されている。株価が高値圏にある銘柄は出尽くし感が先行しやすい傾向があるなか、市場の期待と株価水準を維持できるのかどうかを見守りたい。

 今週は、24日に6月全国百貨店売上高、米ナスダック100指数のリバランス実施、25日に米FOMC(-26日)、米7月消費者信頼感指数、国際通貨基金(IMF)の世界経済見通し、26日にパウエルFRB議長会見、27日に日銀金融政策決定会合(-28日)、ECB定例理事会、米4-6月期国内総生産(GDP)速報値、28日に植田日銀総裁の会見、7月東京都区部CPI、米6月個人消費支出(PCE)コアデフレーター、などが予定されている。

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