投資情報会社・フィスコが7月24日~7月28日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は下げ渋りか。米国のインフレ緩和や成長率鈍化が予想され、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ継続観測は後退した。ただ、日本銀行は現行の金融緩和政策を継続する方針を維持しており、ドル円相場を支える要因となろう。FRBは6月13-14日の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを休止したが、今月25-26日開催の次回会合で0.25ポイントの利上げを再開する公算。ただ、市場はすでに織り込み済みで、リスク選好的なドル買いは限定的となりそうだ。同会合では9月以降の政策方針が注目される。足元の米インフレ指標は総じて弱含みとなっており、物価高は抑制されつつある。7月28日発表の6月コアPCE価格指数も弱い内容が予想され、FRBの引き締め余地を縮小させるだろう。また、製造業を中心に景況感が悪化するなか、直近の小売売上高は予想を下回った。27日発表の4-6月期国内総生産(GDP)が低調なら景気後退が意識され、年内2回の利上げシナリオは下方修正の可能性もあろう。
一方、日本銀行は長短金利操作(YCC)の許容変動幅拡大などで緩和政策に修正を加えるとの観測が広がっていた。ただ、7月27-28日の日銀金融政策決定会合で、従来通り緩和継続とみられ円売り優勢となりそうだ。
【FOMC】(25-26日開催予定)
FRBは7月25-26日開催のFOMCで利上げ再開ならドル買い要因。ただ、7月を含めて年内2回の利上げ観測が後退した場合、ドル買いは抑制されるだろう。
【米4-6月期GDP速報値】(27日発表予定)
27日発表の米4-6月期GDP速報値は前期比年率+1.8%と、1-3月期の前期年率+2.0%(確定値)を下回る見通し。市場予想を下回れば景気後退が警戒され、ドル売り要因となろう。