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「もう大人にならないと…」 就職活動を機に「推し活卒業」を宣言するZ世代大学生たちの思い

「社会人になって推し活すると仕事にも支障が」

 まったく別の理由で就職を機に応援を辞めたという学生もいる。2024年春に卒業見込みの大学3年生・Bさん(21歳女性)は、こう語る。

「私はこれまで、ジャニーズJr.とメンズ地下アイドルのファンをしてきました。とくに自分が好きなジュニアはまだ中学生です(笑)。今まではアルバイト代すべてを費やして、その子のグッズは全部買うし、現場もほぼ全通していました。ただ、親や周りのオタク友達から、『社会人になっても推し活していたら恥ずかしい』『婚期を逃すからアイドルにハマるのは辞めて現実を見た方がいい』と言われるようになって……。

 実際このままずっとオタクを続けていたら、現実の恋人もいらない気持ちになってくるし、応援している子が無事にデビューできるかもわからないですから。社会人になってまで支えようとしたら、仕事に支障もきたすと思う」(Bさん)

 実際に「推し活」を卒業すべく、アクションを起こし始めたBさん。最初の一歩として、長年集めてきたグッズをフリマアプリに売ることを始めた。

「ちょうどいま就活に本腰を入れ始めた時期ですけど、これを機にアイドルや2次元のアニメグッズなども含めて、すべてメルカリにグッズを出品しようと思って、整理しています。もちろん、転売禁止のグッズは売りませんよ。

 最期に夏の現場に行く予定ですが、それ以降はもう行かないようにしようと心に決めています。就職活動はやっぱり大人になるための通過儀礼だと思うから、オタ卒を後押ししてくれると思います。一人暮らしもしたいから、グッズを処分できれば部屋も広く使えるし、気持ちも吹っ切れると思います」(Bさん)

 もちろん、社会人になっても推し活を続けている人は山程いる。だが、就職活動という人生の一大転機を前にした大学生たちのなかには、それを一つの区切りとして推し活からの卒業を考えている人もいるようだ。(了)

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