身近なホールが閉店したことで、ライトなパチンコユーザーが離れていったというのがAさんのケースだが、逆パターンもある。東京都在住の自営業・Bさん(30代男性)は、マイホールの閉店によって逆により一層パチンコにのめり込んでいったという。
「少し前に家からいちばん近いホールが閉店したのをきっかけに、繁華街にある大規模なホールに通うようになりました。打ちに行くのは基本的に休日。せっかく電車に乗って遠いところに打ちに行くんだから、とことん打ちたいと思って、朝から並んで閉店近くまで遊んでいることが増えました。
近所のホールに通っていたときはそんなこともなかったし、2万円くらい使ったら諦めて帰ることも多かったんですが、繁華街のホールに行くようになってからは、1日で6万~7万円くらい負けることも珍しくなくなってしまいました。近所のホールに通っていた頃よりもお金がどんどん減っていきます……」(Bさん)
まさにBさんは、“ユーザー1人あたりの利用金額が増えている”という現状を体現しているかのようだ。
激戦区にユーザーが集中する理由
マイホールの閉店を機に、パチンコ・パチスロに対する向き合い方が変わったというユーザーもいる。東京都在住の会社員・Cさん(40代男性)は、「前よりも本気で打つようになった」と話す。
「マイホールで打っていた頃は機種に関する知識もほとんどなく、あまり“勝ちたい”と思っていなかったんです。でもマイホールが閉店して隣の駅のホールに行くようになると、その駅周辺はたくさんホールがあって、お客さんも多い“激戦区”。どのホールもお客さんを獲得するために頑張っていて、特にパチスロは高設定も結構入っていて、勝てることも増えました。しかも、どの台に高設定が入っているのか、ネットなどの情報をもとに予想するようになったら、勝って終わる頻度も上がってきたんです。
そういった楽しみを味わうようになってからは、ちゃんと“勝つための立ち回り”を意識して、ホールや機種に関するさまざまな情報を集めるようになりました」(Cさん)