日常生活の中では、あまり歓迎できないお願いごとをされることも少なくない。しかし、上手く断る方法が分からず、ついつい首を縦に振って後悔することもあるだろう。あの時、どう断ればよかったのか──。人生経験豊かなコミュニケーションの達人たちがシチュエーション別に上手な回答を教えてくれた。
【教えてくれたみなさん】
大野萌子さん/日本メンタルアップ支援機構代表理事。公認心理師。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)。
金子恵美さん(45才)/タレント。元衆議院議員。10年間の議員生活を経て、現在はコメンテーターなどを中心に活躍中。1児の母。
山下由美さん(68才)/クレーム・コンサルタント。著書に『役所窓口で1日200件を解決!指導企業1000社のすごいコンサルタントが教えている クレーム対応 最強の話しかた」(ダイヤモンド社)。
千代里さん/元新橋芸者。新橋花柳界で芸者デビューし、1年でお花代No.1の売れっ子に。著書に『捨てれば入る福ふくそうじ』(SDP)など。
平野ノラさん(44才)/お笑いタレント。バブル時代のあるあるネタで人気を博す。日本バレーボール協会の評議員。42才のときに第1子を出産。
●ドタキャンせざるを得なくなった
金子さん「申し訳ありません。子供(家族)が熱を出してしまいました」
【解説】事情を丁寧に説明し、「やっと落ち着いてきました」など、その日のうちにその後の状況を伝えるのがいいと思います。そして、そのタイミングでスケジュールの組み直しを相談します。
山下さん「本当にごめんなさい。来週ならどうでしょうか?」
【解説】素直に謝り、次のスケジュールを提案したり、自分の代わりに対応してくれる人を探します。キャンセル料が発生する場合は、相手の分まで負担するなど、言葉よりも相手のために努力することが大切。
千代里さん「(事情を説明して)改めて、こちらからお声がけしてもいいですか?」
正直に話すことが、誠意につながると思います。本当に今回は残念だと思っていることとともに、こちらからもお誘いしてもいいですか?と再度会う意思があることを伝えます。