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【日本株週間見通し】神経質な展開か 米長期金利と為替動向を注視

先週の日経平均は反発

先週の日経平均は反発

 投資情報会社・フィスコが、株式市場の7月24日~7月28日の動きを振り返りつつ、7月31日~8月4日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は454.98円高の32759.23円と反発。週明けは日本銀行が先週の金融政策決定会合で現行の政策を維持する見込みとの観測報道を受けて為替の円安が進むなか買いが入り、日経平均は大幅高。その後はもみ合いが続いたが、米連邦公開市場委員会(FOMC)を無難に消化した安心感から27日には買いが再燃し一時32900円を超えた。しかし、週末28日は波乱の展開となった。日銀の政策修正に関する観測報道が改めて出たことで朝方から円買い・株売りの動きが強まり、日銀が実際に金融政策決定会合で政策修正を決めると一時850円安と大幅に下落する場面があった。ただ、植田総裁の会見を見極めたいとの思惑が働き、終盤にかけては下げ幅を急速に縮めた。

 今週の東京株式市場は神経質な展開か。日本銀行は28日、イールドカーブ・コントロール(長短金利操作、YCC)の修正を決めた。10年物国債金利の上限は0.5%を目安としたうえで市場動向に応じて0.5%を一定程度超えることを容認、無制限に国債を毎営業日購入する「連続指し値オペ」の利回りを1.0%に引き上げる措置も決定した。

 もともと、デフレ体質からの脱却という構造的な変化を、海外投資家は日本株買いの一つの理由として挙げていた。政策修正は構造的な変化が起こりつつあることを日銀が認めはじめたという証拠でもある。また、世界各国の中央銀行の金融政策と比べれば、マイナス金利政策を続けているだけでも依然として十分に金融緩和的である。そのため、政策修正のペースが漸進的であれば、日本株の売りは次第に落ち着いてくるだろう。長い時間軸では、今回の一件を通じて、次第に構造的な変化を見越して長期目線の実需筋が買いを入れてくることも考えられる。

 一方、短期的には注意が必要だ。日本と並んでマイナス金利政策を採用していたスイスが金融引き締めに転じた時もサプライズをもって受け止められた過去の経緯がある。先進国の中では最後の砦ともいえる金融緩和を継続していた日本がいよいよ政策転換へと舵を切りはじめたと捉えられれば、グローバルな金融緩和時代が本当に終わったという印象を与え、投資家への影響は大きそうだ。

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