投資情報会社・フィスコが8月7日~8月11日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は底堅い値動きか。米インフレ指標は再び上向くと予想され、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融引き締め長期化を期待したドル買いに振れやすい。また、日本銀行の金融政策をにらんだ円売りも見込まれる。直近で発表された米国の経済指標は強弱まちまちとなり、ドルは方向感の乏しい値動きとなった。ただ、景気後退入りの懸念は後退しており、FRBの金融引き締め長期化への思惑からドル買いに振れやすい。
今週発表の経済指標では、7月の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)の主要インフレ指標が注目される。コアCPIは6月実績を下回る可能性があるが、市場予想を上回った場合、FRBの金融引き締め方針を後押しし、金利高・ドル高の要因となりそうだ。
一方、日本銀行は先月開催の金融政策決定会合で長短金利操作(YCC)の柔軟化を決めたが、金融緩和策の一環としており、リスク選好的なドル買い・円売りは続いている。ただ、日本政府は円安けん制を強めるとみられ、為替介入への警戒感からドル買い・円売りは限定的とみられる。
【米・7月消費者物価コア指数(CPI)】(10日発表予定)
10日発表の7月CPIは、前年比+4.8%と横ばいの見通し。市場予想と一致した場合、インフレ高止まりや年内追加利上げを期待したドル買いが強まる可能性がある。
【米・8月ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値】(11日発表予定)
11日発表の8月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)は、前回7月の71.6から改善するか注目される、市場予想を上回り、個人消費の拡大が示された場合、景気減速懸念は和らぎ、金利高・ドル高の要因となりそうだ。