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Y2Kのリバイバルブームから一転、近未来を意識した「Y3Kファッション」が流行する背景

平成の「サイバー系」ファッションとの違い

 そんなY3Kファッションだが、アラサーからアラフォー女性のあいだでは、懐かしさも感じさせる面もあるという。1990年代末から2000年代初頭に原宿エリアで流行していた、いわゆる「サイバー系」ファッションの記憶だ。

 ビジュアル系バンドのファンで、かつてサイバー系に身を包んでいたという女性・Cさん(41歳)は、Y3Kと当時のサイバー系との相違点についてこう語る。

「私は『Psycho le Cému(サイコ・ル・シェイム)』というバンドのファンで、1990年代の後半には原宿の神宮橋、通称『橋』でサイバーファッションの友人たちと撮影会をしたり、交流したりしていました。当時はビジュアル系バンドが流行していた、あの橋には色々なバンドのファンがコスプレをしたり、自由な格好に身を包んで集まったりしていたんです(笑)。

 当時のサイバー系は、個性派の原宿系ファッションのバイブルであった雑誌『KERA』などを愛読している子たちのあいだで広がっていました。頭や服から管が出ていたり、プラスチック製のパーツがついていたり、とにかく宇宙とか未来のSFっぽいイメージ。原宿にお店があって、そこで買い物をするというのが定番でしたね。かなり前衛的だったので、普段着では着られないようなもので、私にとっては友人たちと休日に会うときの『晴れ着』という感じでした。

 今のY3Kファッションはより私服で取り入れやすい印象がありますし、“平成カルチャー”のカワイイリバイバルと、令和の洗練されたファッションがうまく融合している気がする。なんにせよ世間の目を気にせずに、好きなファッションを追求できるのは、誰でも発信者になれるSNS時代ならではかもしれませんね」(Cさん)

 2000年代を意識したY2Kファッションが流行し始めてからまだ数年しか経っていないが、気がつけば1000年の時を越えて“3000年代”をイメージしたファッションが流行しはじめているようだ。

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