日本人はお風呂が大好き。なかでも大浴場だとテンションが上がるという人も多いのでは。文化として銭湯や温泉は親しまれてきたし、大浴場を売りにするビジネスホテルも人気だ。実際、入浴に癒しを求め、自宅では味わえない広々とした空間に魅せられる人は多いのだろう。
一方で、お風呂は好きだけど、大浴場は「できれば避けたい」という人たちがいる。どんな理由からなのか。大浴場に苦手意識を持つ人たちに話を聞いた。
「別に風呂で手足を伸ばしたいとは思わない」
PR会社に勤務する20代男性・Aさんは、大浴場が苦手な理由として、「他人の目が気になる」と明かす。
「友人に銭湯好きがいるんです。彼は、広いお風呂は手足を伸ばせていいと言うのですが、僕にはそういう価値観がない。僕にとってお風呂は体を清潔にする場所という認識なので、体の隅々までしっかりと洗いたい。でも、大浴場だと他人の目が気になって集中して洗えない。
そのうえ、銭湯だとその後に服を着て靴を履いて、外気にさらされて帰ることになりますよね。僕は、体を洗ったらもう外に出たくないんです」
Aさんは、大浴場ではくつろげないという。
「自宅の風呂では、いつもスマホを見たり音楽を聴いたりしている。一人の時間と空間がくつろげるのに、他人がいたら気もそぞろになり、緊張すらしてしまう。全くリラックスできません」(Aさん)