仕方なく二刀流に
IT企業勤務の30代男性・Bさんは過去ガラケーを使っていたが、今はもうスマホの使用歴の方が長い。それなのに、フリック入力がスムーズにできないことがコンプレックスだという。
「フリック入力を習得しようとしたんですけど、中途半端な状態で投げ出しました。今はガラケーのような打ち方をベースに、一部の文字をフリック入力する“二刀流”です」
結果的に入力できれば、その方法は何だっていいはずだが、「見られたら馬鹿にされる」とBさんは弱気だ。
「らくらくホンを使っている70代の親と同じ入力方法ですからね……。今や50~60代だってフリック入力をする人が多いのに……。時々思い出したように、フリック入力をマスターしようと思って、アプリを入れたりしてみるんですが、結局面倒になって、いつしかやらなくなるんですよね」(Bさん)
PCのブラインドタッチはできるのに
都内の私立大学に通う20代大学生・Cさんも、フリック入力が苦手。同世代の友人にスマホを触っている姿を見られて、「何してるの?」と言われることがあったと苦笑いする。
「同じキーを何度もタップしている姿を見られて、不思議がられたことがあります(笑)。PCのキーボードでは、特に練習することもなくブラインドタッチができるようになったことを考えると、本当に慣れでしかないんでしょうね。
結局、必ずしもフリックじゃなくて入力できるから、いつまで経っても習得できない。でも本音では、フリック入力でシャッシャッと入力する姿に憧れがあって、入力しているところは基本的に他人に見られたくないです」
とはいえ、気にしすぎるのも精神衛生上よろしくない。自分にとってやりやすいスタイルが一番だろう。(了)